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●好きを満たそう●

●好きを満たそう●

1~40題


■文章修行家さんに40の短文描写お題
提供元:http://cistus.blog4.fc2.com/ お題に沿って、65文字以内で場面を描写しましょう


00. お名前とサイト名をどうぞ。また、よろしければなにか一言。

紫月密、AL/御題挑戦処+α。
65文字以内という制限がついているので、とてつもなく難しそうなのですが、向上のためチャレンジしてみます。

01. 告白

Aの色をなくした唇が戦慄く、挙動不審な彼が口にした衝撃の言葉に絶句する。桜木の下に立つのは学生服を着た男二人、好きだなんてありえない。


02. 嘘

口を押えて目を逸らす。沈黙が二人がいる空間を包み込み、喫茶店の一角が緊張に染まった。唾をごくりと飲み頷くと彼は信じた。私の嘘を。


03. 卒業

目前の車には初心者マークがついている。奮闘の末、漸く手に入れたものだ。教官が優しく頭を撫で、僕に卒業証書を手渡した。


04. 旅

おじさんの合図を受けて車の荷台に乗った。リュックを背中に強いてクッション代わりにする。目的地は東、旅の道連れは海を渡る鴎だ。


05. 学ぶ

腰の曲がったお婆さんが公園で何かを拾い、僕ににこりと笑いかけた。その手にある物が空き缶だと気付き、慌てて僕も道のゴミを拾う。


06. 電車

箱の中に無理やり沢山の人を押し込んで、閉じようとする扉を見過ごした。鉄の塊は線に沿って動きだし、無表情な人を運搬していく。


07. ペット

垂れた耳に、長い鼻、胴長の体にチョコレート色の毛並み。愛くるしい目が僕を見つめる。尻尾を振って飛び掛ってきた犬を抱きとめた。


08. 癖

問いに反応して右眉だけが僅かにあがる。何気ない顔をして頭を掻くその仕草は、嘘をついたときに見られる癖だ。


09. おとな

背筋を伸ばしてスーツを着こなし、顔は至って涼しげに凛と張る。けれど目が合えば優しく微笑んでくれるその人は、僕が憧れる大人の男。


10. 食事

長女は洗面所に篭もりきり、遅く起きた長男が立ったまま味噌汁を飲み干す横で、父は鯵の背を箸で開く、慌ただしい朝食時。


11. 本

埃っぽい部屋に本棚が所狭しと並べられている。ぎっしりと詰まった本の背表紙はどれも難しそうな題名のものばかりだ。


12. 夢

頭に強い衝撃を受けた。心臓が激しく脈打つ。目を大きく開いて天井をみつめる。Aは額を押え今見た悪夢を追い出そうとした。


13. 女と女

合わさった両者の目が鋭い光を放つ。一方が口を開いた途端、言葉の銃撃戦となる。傍で佇むのはオロオロとした青年、女同士の修羅場は怖い。


14. 手紙

バイクの音が聞こえて、Aは急いで階段をあがりベランダから顔をだす。
郵便受けに手紙が落とされるのを耳にし、走り去る赤いバイクに手を振った。


15. 信仰

手を合わせて祈る姿は何処か狂人めかしく、お堂に並んで座する人々の光景には畏怖さえ感じた。彼等の目に映る神々しい光の正体は何なのか。


16. 遊び

ぽんっと天に向かって投げた玉は、左の手のひらに落ちてきて、また右手に返される、その繰り返し。投げられる玉は二個、三個と増えていく。


17. 初体験

紫色の液体にそっと鼻を近づけ、眩暈がしそうな匂いを嗅ぐ。未知の予感に身を震わせつつ、勇気をだして始めてのカクテルを飲んだ。


18. 仕事

草臥れたシャツを着たおじさんが、空き缶を拾いゴミ袋へと入れていく。最後に綺麗な服を着た人にゴミを手渡し、これも仕事なんだよと呟いた。


19. 化粧

頬に白い粉を厚めに叩き、目のふちに黒い線を引く、試着したピンクのスカートに合わせて、ピンクの口紅を塗ると彼は女へと変身した。


20. 怒り

落書きされた机の酷い言葉を目にし、机を蹴り倒して犯人の襟首を掴んだ。弱き者が反撃にでる瞬間、怒りは最高潮に達する。


21. 神秘

長い時、光の入らなかった洞窟が照らされる。横たわる静かな湖は、美しい瑠璃色を身に秘めて輝きを放つ。海や空の青とも違う、神秘の青。


22. 噂

チラチラと他人の視線が突き刺さる。向けられる目は同情と好奇に満ちたものである。決して注目的存在には近寄らず遠巻きに笑う。嘲るように。


23. 彼と彼女

朝露にぬれた街路樹の下、並んで歩く制服姿の二人の男女。次の交差点二人は別々の道へ曲がる、幼なじみだった二人は今年から違う高校へと通いだした。


24. 悲しみ

Aは力なく冷たいその場に立ち尽くす。台の上に寝かされた人型は生の気配を見せない。布さえ掛けられていない友の頬に触れる。悲しみの再会。


25. 生

大きな腹をして猫が落ち着きなく動き回る、やがて隅に隠れると奥から鳴き声が生まれる。濡れた子猫が四匹、この世に誕生した。


26. 死

フラフラとした足取りで隅へと隠れゆく。痩せ細った躰を床に預けて、役目を終えた猫は、ただ硬く冷えていく。


27. 芝居

従順に男に寄り添って手酌を振る舞い、にっこりと微笑む。肩を抱き寄せる男の手を感じて心の中でほくそ笑んだ、女の胸の内を誰も知らない。


28. 体

上体は空を仰ぎ見、腰は弓なりに曲がっておる。滑らかな筋肉は弾力があり美しい。均整の取れた彼の肉体を私は絵に納める。


29. 感謝

落とした定期入れを拾って届けてくれたのは学生服の眼鏡の少年だった。紆余あって今は俺の恋人である。あの時の出会いに本気で感謝。


30. イベント

カウントダウンが始まる。ざわつく人込み、秒数を読み上げる人の声が合唱する。年またぎの瞬間、僕らは大いにはしゃいだ。


31. やわらかさ

毛布に包まれた赤ん坊は気持ち良さそうに眠っていた。手を伸ばしてぷにぷにの頬に触れる。柔らかい者には柔らかい物が必要だと思った。


32. 痛み

空を飛ぶ小さな虫に凶器が隠されていることなど知らず、掴み取ろうとして親指を攻撃される。泣きっ面に蜂が刺すとは、よく云ったものだ。


33. 好き

隣で歩く彼の手がぶつかり、少し離れようとした瞬間、捕われた暖かい感触に目を見張る。そっぽを向く彼が心なし照れているように見え、好きが溢れた。


34. 今昔(いまむかし)

汚水となった川面に目を疑う。見慣れないビル群に宇宙人に侵略されたのかと危惧する。過去からやってきた彼を落ち着かせるのも至難の業だ。


35. 渇き

彷徨いこんだ旅人の先に広がるのは、ただの黄色い砂である。間近に迫る太陽は体の水分を過剰に奪う。喉が張りつく、水の幻影ばかりが目前にちらついた。


36. 浪漫

大きな鞄を肩に担ぎ、空港へと到着する。見送る者はいない、しかしAは笑顔だった。目線は常に高く、心はあの青空を見る。


37. 季節

純白の粉雪が世界を包んで、瞳に映りこんだ残像が荒ぶる心を静かにさせる。音はすぐ空へ溶けて寂寥感を呼ぶ。季節は冬。まだ寒さは和らがない。


38. 別れ

トラックに備え付けられた大きな檻。別れを察したかのように象は動かない。キリンの檻は運ばれた。閉幕を動物園には、もう象だけしかいない。


39. 欲

無意識に出た手を引っ込めた時には、店の商品が握られていて鞄の中へと納められた。警戒するように辺りを見回す。いつも欲望の後に罪悪感が湧く。


40. 贈り物

静寂が包む病院の一室で、突如として赤ん坊の泣き声が響き渡る。おめでとう、との言葉は母になったばかりの女性に向けられたものだ。腕には天からの贈り物が。


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